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リハウスとは? 三井不動産リアルティの特徴・評判・メリット・デメリット

2022年3月30日

「三井のリハウス」は、三井不動産リアルティの「ブランド」です。1980年代、宮沢りえを起用したCMで「リハウス=住み替え」を強く印象づけました

三井はなぜ、このブランドを作る必要があったのでしょうか?

この記事では資料をもとにその背景を解説し、今再び宮沢りえさんを起用するきっかけとなった「高齢期の住み替えの促進」についても触れています。

上記の公式サイトで「正確な価格査定」を訴求していることからわかるとおり、リハウスは不動産流通の適正化をひとつのテーマとしてきました。

リハウスとはなにか?

「三井のリハウス」は、1981年10月に三井不動産販売(当時の社名)が社運を賭けたCI(コーポレートアイデンティティ)の一環として打ち出したブランド名です。

1987年には、宮沢りえさんが初代リハウスガールとしてCMに登場しました。彼女はこれをきっかけにトップアイドルへの階段を駆け上がります。

34年ぶりに宮沢りえがリハウスのCMに出演

2021年6月、34年ぶりに宮沢りえさんがリハウスのCMに起用されました。不動産業者の目から見ると、このCMには2つの意味が込められています。

  1. 三井が34年間業界トップを維持してきたこと(歴史)
  2. 50代・60代をターゲットにした住み替え市場を開拓(新戦略)

①の「34年間業界トップ」というのは、三井のリハウスブランドが継続して結果を出しているというシンプルなメッセージです。

②の「50代・60代ターゲット」については補足が必要かもしれません。

フドマガ
現在、シニアの住み替えマーケットに熱い注目が集まっています。

高齢期の住み替えが円滑に進まない現状に対策が必要

ムリをして古い家に住み続ける高齢者は多い

子育てが終わった夫婦2人世帯には、これまでの4LDK2階建て住宅などは広すぎて、手入れも大変です。

また、段差や水回りの使いにくさも、高齢期には問題になります。

そこで、「子育てが終わったら、ちょうどいい広さの平屋やマンションに引っ越す」というライフスタイルが理想ですが……。

年齢階級別5年移動率
年齢階級別5年移動率

実際には、高齢期を目前にしたプレシニア期に住み替えをする人はほとんどいません。広すぎる不便な家に、ガマンして住み続けるのが今の高齢者のライフスタイルとなっています。

そこで、三井不動産リアルティでは「シニアデザイン室」を設けるなど、高齢期の住み替えサポートに力を入れるようになりました。

フドマガ
そこでアラフィフとなった宮沢りえさんをふたたび起用したのだと推測しています。

老後を見すえたプレシニア期の住み替えについては「フドマガ」でもかなり力をいれています。

もちろんビジネスチャンスととらえている面もあると思いますが、三井不動産リアルティがシニアの住み替えサポートに力を入れるはじめた背景には、そのような社会的要請がありました。

定年を機に住み替えを考えている場合、この点に力を入れている三井のリハウスに相談する意義は大きいと思います。

「今の家がいくらで売れるのか?」を前提に、できれば体力のある60代のうちに住み替えを考えておきたいところです。

「三井のリハウス」ブランドを作った理由

ではなぜ三井不動産販売は、1980年代に「三井のリハウス」というブランドで、不動産流通の流れを変えようとしたのでしょうか?

実はその背景には、中古不動産市場がマスコミに「暗黒大陸」と書かれるほど不透明だったことがありました。1970年代以前「中古不動産流通は中小業者の聖域」と扱われており、大手不在の業界には、統一した査定基準さえなかったのです。

そんな中で、大手仲介業者として業界に参入するには、どうしても不動産流通の近代化を進める必要がありました。

フドマガ
三井不動産リアルティが進めた不動産流通の近代化は個人的にもリスペクトする部分です。

今でこそあたりまえになった重要事項説明書のフォーマット化や、不動産流通機構(レインズ)の原型ともいえる仕組みを作ったのは、三井不動産販売でした。

それから40年以上「三井のリハウス」ブランドは続いており、最近、宮沢りえさんが34年ぶりにCMに登場したことで話題となっています。

1980年代と現在とでは、不動産流通の透明性に大きな差が生まれました。

フドマガ
まだ改善点はありますが、それでも不動産仲介はちゃんとした業界になったと感じます。

「三井のリハウス」で家を売る時のポイント

三井のリハウスを利用するとしたら、やはり都市部の物件を効率よく売却する場合に強みを発揮します。特に、今の家を売却して住み替えるという場合はリハウスの特性を生かすことができるので、かなりおすすめできるでしょう。

以下、詳しく見ていきます。

リハウスの強み・弱点と大手仲介業者の傾向

大手仲介業者と駅前の小さな不動産会社では、それぞれ得意・不得意な物件が違っています。

得意不得意
大手仲介業者都市部の売りやすい物件地方の物件・難あり物件
駅前業者規模を問わず地元の物件しっかり広告して迅速に売るのは苦手

大手仲介業者全体にいえる傾向として、権利関係に問題があるなど面倒な物件にはやや弱い傾向があります(営業マンに時間がないため)。その反面、都市部の良物件などは迅速に売却する力を持っています。

マンションや特に問題のない一戸建て物件であれば、大手仲介業者を中心に売却プランを考えるといいでしょう。

とりわけ、三井のリハウスが得意とするのは、後で説明するように「正確な査定」です。査定額(売出し価格)と実際の売却額の差を「価格乖離率」といいますが、三井はこの価格乖離率がきわめて低く、査定業務において非常に優秀だといえます。

そこで、大手仲介業者の中でも特に三井のリハウスが得意といえるのは……

  1. 都市部を中心に正常な物件の売却に力を発揮する
  2. 正確な査定を生かして無駄のない売却活動をする
  3. コンプライアンスに強く契約業務を安心して任せられる

といった点があげられるでしょう。

三井のリハウスで売却すべき物件、避けるべき物件

大手仲介業者、なかでも三井のリハウスにどんな物件を任せるべきかははっきりとしています。

  1. 地方中核都市を含む都市部の一戸建て
  2. マンション全般
  3. 住み替えにともなう手持ち物件売却

①と②は大手仲介業者共通ともいえますが、良物件をしっかりと売却して欲しい時は三井のリハウスが有利です。駅前業者にはない、強力な宣伝広告能力を持っていますから、早めに成約できる可能性が高いといえます。

③については、特に三井のリハウスが有利と考える点です。

住み替えの場合は手持ち物件をスムーズに売却する必要があります。住み替え先の物件が見つかっても、手持ち物件が売れてくれないと困るからです。

その点、正確な査定と強力な宣伝広告を併せ持つ三井のリハウスであれば、住み替え時の安心感が高いのが理由です。

正常な物件、とくに住み替え時の持ち家売却では、正確な査定を前提に「確実に」「早く」売り切るのが鉄則です。

リハウスの弱点は「地方に弱い」こと

リハウスに限らず、大手仲介業者の弱点がいくつかあります。

  1. 田舎の物件に対応できない可能性あり
  2. 問題があって売却しにくい物件には弱い

たとえば栃木県宇都宮市在住の知人が不動産の査定依頼をした時、見事に大手仲介業者は対応していませんでした。人口52万人の県庁所在地で、中核市に指定されている宇都宮でも、リハウスで対応できないということです。

ここから「大手は地方都市に弱い」ということができます。

また、土地境界に深刻な紛争があったり、権利関係が複雑で解決に時間がかかるような物件もまた、大手が苦手とするところです。

大手仲介業者の営業マンは担当業務が多く多忙です。あまり問題がなく売りやすい物件をより効率的に売却するのは得意ですが、問題のある物件はどうしても後回しになりがちです。

そこで、三井のリハウスと相見積をとるとしたら、地方に強い地場業者を集めた査定サイトがいいでしょう。筆者が長年不動産業者の立場で利用してきた中で、以下の一括査定サイトは「地方に強い」「難物件に強い」と感じます。

また、農地や山林などであればリビンマッチが強いと感じます。

ただし、農地などの手ごわい物件は、エリアにより対応業者があったりなかったりします。一括査定サイトをいくつか試してみて、複数業者に相見積を取る必要があるかもしれません。

三井のリハウスは「正しい査定額」を目指している

三井不動産リアルティの提案価格乖離率
三井不動産リアルティの提案価格乖離率

この記事の冒頭でも述べたように、もともと「暗黒大陸」と呼ばれていた不動産流通業界に、正確な価格査定や業界統一の契約書フォーマットを導入したのが、三井不動産リアルティ(旧三井不動産販売)でした。

今もその姿勢は変わらず、地味ではあるのですが「正確な価格査定」を打ち出しています。

もし「他社で出してもらった査定にナットクがいかない」という場合は、「三井のリハウス」で再査定を依頼してみてください。もちろん無料で、精度が高い価格査定が手に入ります。

正確な査定は入手困難

多少補足すると、実は「正確な査定」を打ち出している会社は希少です。

フドマガ
というより、三井さん以外見たことがありません。

どう考えても、儲かりそうなキャッチフレーズではないからです。

逆に「ウチは高い査定を出しますよ」という会社はたくさんあります。

ユーザーをカンタンにだませるからです。

フドマガ
正確な査定というのは、かなり思い切った営業方針だと感じます。

では、三井の査定はどれくらい正確なのでしょうか?

「三井のリハウス」は本当に査定が正確?

査定額と成約額の「乖離率(かいりりつ)」といいますが、査定で出した金額と売れた金額に差がなければ、「その査定は正確だった」ということができます。

一般的には、この乖離率は6%強です。

それに対して「三井のリハウス」ではエリアによるものの、2%を切っているケースもあります。

これは売り手市場である豊洲の事例ですが、正確な査定を出す一方で指し値は拒否して、確実に相場の価格でクロージングしていく姿勢が読み取れます。

一方で、仲介契約が欲しいばかりにバカ高い査定額を出す業者もありますが、結局高く売ることはできず時間を浪費する結果になります。

このあたりは、以下の記事で詳しく解説しています。

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その意味で「三井のリハウス」であれば、安心して査定額を信頼し、きちんとした売却戦略を立てることができます。

とくに単純売却と違って住み替えの場合は、売出価格を間違えて長期化するとかなり危険です。

「三井のリハウス」で家を買う人が気をつけるべきことは?

不動産を売る時と違って買う時は、「どこで買うか」よりも「どの物件を買うか」が大切です。

そのため「必ずしも三井のブランドが必要」とはいえません。

たしかに「三井のリハウス」の営業マンは宅建士資格を持っていますし(もしかして「全員資格を持っている?」くらいの勢いです)、コロナの時代にあってバーチャル内覧に対応するなど、業務内容も進歩しています。

しかしそれでも「これだ!」と思える物件を持っている仲介業者を優先すべきでしょう。

フドマガ
不動産を買う時は、常に一期一会です。

「三井のリハウス」に掘り出し物は少ない!?

三井不動産リアルティは価格査定が正確な印象があります。

レインズで物件情報を漁っていても「三井の物件は激安とか、めちゃめちゃ高いとかはないなぁ」と感じます。

フドマガ
査定額的には玄人受けするというか、鋭いところを突いています。

なんとなく激安物件に期待したり、ネットにない非公開物件に期待しても、見つかりそうな感じはしません。

フドマガ
怪しい物件は、地元の駅前不動産などで探すとたまーに見つかります。

ポジティブにいえば、「三井のリハウス」では、適正価格で納得して買うことができます。

「三井のリハウス」で悪い口コミ・評判に共通する点とは?

Yahoo!知恵袋の投稿

これはYahoo!知恵袋への投稿ですが、「三井の営業マンは感じが悪い」という話です。TwitterなどのSNSでも、類似の書き込みが見られます。

「三井のリハウス」についての悪い口コミを探してみると、典型的なのは「態度が悪い」でした。

フドマガ
「態度が悪い」という口コミは、けっこう見かけます。

これについては2つの論点があります。

①フランチャイズ制度が「人」の質をブレさせていた?

三井のリハウスの歩みを追ったドキュメンタリー

「三井のリハウス」では、かつて三井式フランチャイズシステムが採用されていました。そのため、

「三井さんに頼んだはずなのに、よくわからない住販会社が来た……。」

という話は、確かにあったそうです。

三井のブランドに期待したのに違う人が来た、という違和感が、担当者不信につながっていたかもしれません。また、フランチャイズに参加している中小業者の質を、他の大手仲介会社並みに揃えるのが難しかったのかもしれません。

しかし、2018年に「三井のリハウス」ブランドはすべて直営体制に移行されています。その時点で279店舗すべてが直営ないしは完全子会社化されました。

これにより、サービスの均質化がはかられ、悪い口コミも減少していくと考えられています。

参考文献:『三井のリハウス物語 「住みかえ」マーケットを創った男たち』(陣内一徳著・丸善プラネット)

②そもそも論として不動産業は「人」の質にバラつきがある

ただし、そもそも論として不動産業は「人」が間に入らないと成立しない産業です。製造業であれば人による品質のばらつきは考えられません。

しかし不動産業の場合は、どんなに努力しても「人」による品質のばらつきは必ず出ます。

そのあたりも考えて、1社目の担当者に納得がいかないなら、2社目に相談できる会社をリストアップしておくことをおすすめします。

この「人」によるサービス品質の違いは、不動産仲介業の永遠の課題といえます。

「三井のリハウス」基礎データ

1969年会社設立(旧三井不動産販売)
1977年三井式フランチャイズシステム導入を発表
1981年「三井のリハウス」のCI導入
1984年価格査定コンピュータシステム稼働開始
1985年「三井のリハウス」が登録商標に
1987年宮沢りえがCMに起用される
1991年東証一部上場

三井不動産リアルティ(旧三井不動産販売)は、1960年代末期に設立されました。当初は親会社である三井不動産の新築物件を販売することが、会社の主たる目的でした。

1970年代にはいり、当時の経営陣がアメリカの不動産流通を学び、日本でも中古不動産流通市場を成熟させる必要があると考えるようになりました。

アメリカをモデルに、当時「暗黒大陸」と呼ばれていた日本の中古不動産流通を正常化し、透明化するための仕組みづくりをはじめたのもその頃です。

しかし、「大手は新築、中古住宅の仲介は中小業者」と住み分けられていた当時、様々な苦労が待ち受けていたようです。中小業者は大手である三井が中古不動産市場に進出することを恐れ、当時の建設省に陳情し、それを阻止する姿勢をみせていました。

そんな中で、三井不動産販売と東急不動産の2社が先頭に立ち、日本の中古不動産市場を現在の形に近づけていった……というのが宅建業の歴史だったのです。

フドマガ
今でこそレインズはあたりまえですが、その原型を作ったのも三井だったといわれています。

その上で現在、三井不動産リアルティは、会社の方針として納得できる「正確な査定」を掲げています。

リハウスは和製英語?本来の意味は?

最後に豆知識ですが、英語でrehouseというと、他動詞で「~に新しい家を与える」という意味になります。

一部の辞書では「put up in a new or different housing.」とも説明されており、この場合は「今までと違う(新しい)家に宿泊する」ということになります。

フドマガ
リハウスは後者の意味ですね。和製英語ともいえなさそうです。

CMの中で宮沢りえさんは、リハウスとは「人とおうちが巡り会うこと」と説明しています。これは記事冒頭で説明したように、三井不動産リアルティが中古住宅市場に進出した時期から一貫しています。

三井は中古市場を透明化し、住み替えを変えていきたい……という意思表示なのだと思います。

フドマガ
34年の時をこえて、三井不動産リアルティの戦略はつながっている!

不動産仲介、住み替え市場で存在感を持ち続ける三井不動産リアルティ。戦略も一貫しているなと感じました。

三井のリハウスvsその他大手仲介業者

不動産売却時に大手仲介業者を選ぶメリットは、広告宣伝に強く、適正価格であれば早期に売却してくれる可能性が高いこと。また、コンプライアンス的には安心感があり、買主との間でトラブルになりにくい点も期待できます。

また、すべての大手仲介業者は類似のサービスを打ち出し、切磋琢磨する形で競い合っています。

  1. 三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
  2. 住友不動産販売
  3. 東急リバブル
  4. 野村不動産
  5. 三井住友トラスト不動産
  6. 三菱UFJ不動産販売
  7. みずほ不動産販売

大手仲介業者の中で売上げが大きい会社を7つピックアップすると、上のリストのようになります。

どの会社も、以下のような付帯サービスをつけています(専任媒介の場合)。

  • 取引後に万が一のトラブルが起きた場合の保障
  • 建物チェックや保障
  • 清掃サービス
  • 緊急時の駆けつけサービス

こういう付帯サービスの細かい違いを競うというのが、全体的な傾向です。ただ、三井のリハウスには、他と違う2つのポイントがあります。

  • 仲介物件数は日本でナンバーワン
  • 唯一、「正確な査定」を打ち出している

そこから「大手仲介業者に売却を依頼するなら、三井のリハウスをメインに考えていいだろう」と結論づけることができます。

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