リフォーム

国土交通省が作る悪質な外壁塗装・リフォーム会社のブラックリストとその他情報源

2021年11月26日

当サイトでいつもアドバイスをもらっている外壁塗装会社、N-TRUSTの中村社長も……

外壁塗装で手抜き工事をされたら、僕たちプロでもわからないんです。

と言います。一度塗ってしまうと、「フッ素系塗料です」と言いながら安いアクリル塗料を塗られても、見抜く方法がありません。

そこで、外壁塗装の悪質業者に対処するには「まず事前の情報収集から」という姿勢が必要になります。

この記事では、「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト」の見方と、その他の情報源をご紹介します。

国土交通省ネガティブ情報等検索サイトの見方

もし「契約しようとしている塗装業者が怪しい」と感じたら、まずは国土交通省ネガティブ情報等検索サイトを閲覧してみてください。

ここに掲載されているのは、法令に違反した建築業者・リフォーム業者です。怪しいというより、載っていたらほぼ「アウト」といえます。その業者との契約は避けた方が無難なでしょう。

このリスト、具体的には建設業法等の法令に違反して行政処分を受けた業者を、法律に基づいて5年間掲載しています。トップページからだと目的のページにたどり着くのに手間がかかるので、以下に直接リンクを貼りました。

上のリンクをクリックすると、次のような検索画面が開きます。

①業者名がわかれば業者名で検索します。まだ業者が決まっていない人は、②「処分を行った者」という項目で都道府県を指定して検索するとかなり絞りやすくなります。

塗装業者に限ると掲載件数はそれほど多くありませんが、ここに掲載されている業者は死亡事故を起こすなど、ある程度重大な問題を起こした経歴があります。

念のため、このリストは必ず見るようにした方がいいと思います。

ブラックリストではありませんが国民生活センターの紛争事例データも「どんな手口で悪質工事をするか」を理解でき、ためになります。

国土交通省のデータに載っていない業者であれば、ヌリカエという一括見積もりサイトが公開している施工実績+資格保有情報も役立ちます。

以前からヌリカエは、登録する全業者について、かなり詳細なデータを公開してきました。見積もりサイトとしては日本最大級なので、ここで業者について調べると、施工実績や工事価格、保有資格などを確認できる可能性はかなり高いです。

外壁塗装発注の流れとしては、まずヌリカエなどで見積りを依頼して実際に面談した後、以下のサイトで業者の実績、施工価格などをチェックするのがおすすめです。その時「自社施工しているか所」と「どんな保険に加入しているか」はぜひ見ておいてください。

塗装業者について知る手がかりになるので、ぜひ活用してみてください。

塗装業者よりも不動産業者の法令違反の方が多く、そちらは「国土交通省が作った悪徳不動産業社リスト+悪質業者を見抜くその他の方法」という記事で閲覧できます。

塗装業者の行政処分例が少ない理由は?

これまで述べたとおり、塗装業者の行政処分事例は不動産業者に比べると非常に少ないのですが、理由は「建設業許可を取っていない塗装業者が多いから」だと考えられます。

フドマガ
免許を取っていない塗装会社に対して国交省の目が行き届かないということです。

塗装業だけを行うなら、500万円以下の工事に建設業の免許は必要ありません。そのため免許を取らずに工事をしている業者による被害事例はたくさんあります。

こと塗装業界に限っていえば、行政処分されるのは氷山の一角ということになります。

塗装会社の悪質工事が表に出にくい理由

すぐ上の章で「塗装業者に対する行政処分は不動産業者に対する物より少ない」点を説明しました。

しかし、行政処分までいかない悪質業者による手抜き工事も、マスコミ等で話題になることはまれです。

その理由は何でしょうか?

悪質工事の例が少ない、ということではありません。

「手抜き工事をされても、最初の数年間はわからない」というのが大きな理由です。また、不動産取引に比べると契約書があいまいで、「言った」「言わない」の論争に終わりがちという事情もあります。

それは、悪い業者が責任を負わずに、のらりくらりと逃げてしまえる環境だともいえます。

国民生活センターのADR(裁判外紛争解決手続)の事例を見ると、その実体がよくわかります。

口約束だと守られない事も……

国民生活センターのADR(裁判外紛争解決手続)の事例を見ると、その実体がよくわかります。

外壁塗装の紛争事例は、たとえば2021年度には11月現在で2,367件登録されています。実際に紛争が起きた件数ではなく、国民生活センターのデータベースに登録された件数だけでも、これほどの数があるということです。

検索してみる場合は上のリンクから、商品・サービスの大分類と中分類をいずれも「工事・建築・加工」にして、小分類を「塗装工事」とします。それ以外は触らずに「検索」ボタンを押すと、どんな紛争があったかをデータで閲覧できます。

ここでは具体的な紛争内容は読めませんが、国民生活センターのサイトトップにある検索窓に「外壁塗装」と打ち込んで検索すると、相当数の詳しい事例を閲覧できます。

それを読むとわかるのは、

  • 下請け工事について手抜きが多い
  • 訪問販売の塗装業者はトラブルが多い
  • 技術力不足によるトラブルが多い
  • 最終的に水掛け論になって終わるケースが多い

といった特徴です。

外壁塗装の手抜き工事は発覚しにくいだけでなく、ばれても水掛け論に終わりがち。

そこから、ユーザーは外壁塗装発注前に知識を身につけて、発注先の塗装店を選別する必要があるといえます。

外壁塗装で「助成金がもらえる」は詐欺への入り口……この記事では悪徳業者の撃退方法を解説しています

いわゆる「営業会社」と外壁塗装業界の仕組み

一般的にリフォーム会社は25~40%の営業利益を確保し、それを差し引いた分を下請けに支払います(注1)。

これはちまたの噂レベルではなく、全国建設労働組合総連合のオフィシャルな資料でも「一般的には、経費は少なくても 30%程度ないと利益は上げ難いとされています」と明記されていることから、間違いのない事実です。

なので、総合リフォーム会社や営業会社に対して大幅値引きを勝ち取っても、ぜんぜん喜ぶことはできません。

値引きを勝ち取るとうれしい気持ちになりますが、その裏には複雑な事情があります。受注したリフォーム会社は結局、下請けを叩くことになるからです。

これではいい塗装工事はできません

元請けのリフォーム会社が価格を大幅に値引きした場合でも、3割程度の営業経費は確保します。

結局下請けの利益が削られ、雑な工事が施工される原因となります。

元請会社の工事費用を値切ると、結局雑な工事が行われることになる。

従って、リフォーム代金・外壁塗装代金を安くするために「値切り交渉をする」というのは、よい手段とはいえません。それよりも、自社施工する塗装店に直接発注する方が、低コスト・高品質の施工を期待できます。

注1……これは元請けのリフォーム会社がぼったくっているというよりも、それだけの営業経費を確保しなければ利益が上がらず会社が倒産するという事です。

優良な業者は自社施工する塗装店の中にある

価格を下げて、良質な施工をしてもらうとしたら、中間マージンをカットするのがベストです。

単純な理屈ですが、大きなリフォーム会社に発注せず、下請けの優秀な塗装会社に直接発注すれば、それだけで3割くらいコストをカットできる計算になります。

問題は、自社施工する優良な塗装店をどうやって見つけるかという点にあります。

外壁塗装の施工業者には優秀、ダメの2種類がある

私は、不動産会社を10年経営している間に、たくさんの塗装業者さんとお付き合いをしてきました。

その中で、

「塗装業者は2種類にはっきり分かれるな……」

と感じるようになりました。

「もう下請けでいいや」と思っている業者と「自分の看板で責任を持って施工したい」と思う業者の間には大きな違いがあります。

優良業者を見分ける特徴としては、以下のポイントがあげられます。

  • 建設業許可(塗装工事業許可)を取っている
  • 一・二級塗装技能士資格を取っている

いずれのライセンスも、一般住宅の塗装工事をするだけなら不要です。しかし、それでもあえて資格を取っている塗装業者であれば、それなりの自覚とプライドを持って仕事をしている可能性が高いといえます。

中村社長の場合は?

いつも塗装をお願いしている中村社長(株式会社N-TRUST)に資格を取った理由を聞いたことがあります。「やっぱり下請けだと安いから、ちゃんとした仕事ができないんですよ。特にいいお客さんであればあるほど『このお客さん気の毒だなぁ』と思う仕事しかできません。だから資格を取って独立したというのもありますね。」との事でした。

下請けで満足するかしないか? その点で大きな違いが生まれます。

一括見積もりサイトが公表する業者リストとは?

一括塗装見積りサイトのヌリカエは、登録する全業者について施工実績や、保有する資格を公表しています(過去に在籍した業者も含む)。

加えて、ヌリカエには自社施工する塗装店以外は登録されていません

そのため、塗装見積りサイトの中でも「自社施工する塗装店に直接見積り依頼ができ、なおかつ保有資格をきちんと調べることができる」という点で、ヌリカエはすぐれているといえます。

ヌリカエを利用して複数の相見積りを取り、直接業者の対応を見た上で、その業者がどんな実績を持ち、どんな資格を保有しているかをチェックすると、かなり安心して塗装工事を発注できるようになります。

手順としては次のステップがおすすめです。


  • ヌリカエで一括見積り発注

    塗装業者を個別に選んで発注するのではなく、まずは一括で相見積りを依頼します。

    LINKヌリカエ


  • 業者の対応と平行して実績・資格をチェック

    次に対応してくれた業者の実績や資格をチェックします。

    LINK外壁塗装・リフォーム会社一覧(ヌリカエ)……業者の実績・資格をチェック


なんとなく発注するのではなく、手順を決めて見通しを持って発注する方が、後々トラブルになりません。

必ず現場で立ち会い、見積り内容を確認

ヌリカエを利用して相見積りを依頼する場合、必ず塗装業者は現場を確認しに来ます(もし来なかったらそこには発注しないでください)。

塗装工事の見積もりは単純に面積だけから出すことはできません。現場の状況によって下地調整が変わってきますし、提案する塗料の種類も変わってきます。

現場に来た担当者の話をきちんと聞いて、提案力も含めて判断してください。

いい業者は最初から決まった塗料をすすめてきたりはせず、現場にあった提案をしてくれます。

その点を見極めるようにすると、業者の実力が推し量れるようになりますよ。


参考文献

「職人・工務店のためのリフォームマニュアル 見積り編」全国建設労働組合総連合

取材協力

株式会社 N-TRUST
〒592-8335 大阪府堺市西区浜寺石津町東2-11-3
Tel. 072-256-4371

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