不動産トピック

【悲報】おすすめ不動産会社ランキングが作れない理由

2020年10月31日

この記事のポイント

様々な商品やサービスについて、ネットで便利なランキング記事を読むことができます。しかし、不動産仲介会社のおすすめランキングは作成することができません。その理由は? そして、どうやって優良不動産業者を見つけるのかを解説します。

「不動産仲介」は一般的な商品と違って「様々な会社のサービスを試してみてクチコミを書く」ということが不可能だからです。

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安易な記事をあまり信じない方が、不動産売買がうまくいきます。

参考「おすすめ不動産会社の見つけ方」の項目にジャンプします

不動産会社ランキングでは読めない仲介会社の「良さ」

なかには不動産会社の売上げランキングから「おすすめ不動産屋」だとすすめている記事もありますが、それは理屈として間違っています

売上げ規模が大きければよいなら、寿司屋は大手回転寿司チェーンが最高ということになります。しかし実際には、味でいえば街中で暖簾を出している小さな寿司屋の方がすぐれているかもしれません。

売上高は指標のひとつにすぎないと考えてデータを見るのがよいと思います。

売上げランキング

企業名取扱高(百万円)仲介料(百万円)
三井不動産リアルティグループ1,706,84385,008
住友不動産販売1,326,35769,615
東急リバブル1,245,53060,149
野村不動産グループ767,32433,136
三井住友トラスト不動産504,21820,656
三菱UFJ不動産販売414,92917,567
みずほ不動産販売384,53515,388
三菱地所307,3699,871
大京グループ168,6067,666
東宝ハウスグループ158,0537,472
大和ハウスグループ215,9577,001
(2019年度取扱高ランキング「公益財団法人不動産流通推進センター」)

売上ランキングでみると、トップ3の規模が飛び抜けて大きいことが分かります。ところが、そのような巨額の売上げも、企業全体の事業計画からみたら、わずかな割合にすぎません。

(住友不動産今期第1四半期売上にもとづく)

たとえば住友不動産販売の場合、不動産仲介による売上げは事業全体のわずか5%です。三井不動産リアルティ(リハウス)や東急リバブルなども同じような状況です。

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超大手はオフィスビルなどの賃貸、駐車場事業、マンションの建築販売、新築一戸建て分譲などで売り上げを立てており、仲介業務の売り上げはごくわずかです。

そしてその仲介業務部門は、自主性を持って運営しているわけでもありません。

いちばん最初に企業としての経営計画や目標数字があり、仲介部門はトップダウンで下りてきた指示の元で営業しています。

大手不動産会社は、潤沢な資金や強力な広告宣伝力を背景とした販売力があります。しかし反面、ひとつひとつの物件と向き合い、コツコツと良心的な提案をするような営業スタイルは苦手です。

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つまり一長一短である、といえます。

一方、駅前の小さな不動産会社などは、仲介業務の売上げがすべてというケースも多々あります。こういった地場の不動産業者は、ひとつひとつの物件と向き合い、粘り強く営業しないと売り上げが立ちません。きめ細やかな物件案内などが魅力といえます。

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ただし、小さな不動産業者にはきわめてレベルの低い地雷業者が混じっている可能性があるので、その点は注意が必要です。

ポイント

私は、大手仲介会社の広告力・集客力と、駅前の小さな不動産屋さんの粘り、両方を活用できればメリットが多いと考えています。大手と中小の不動産会社を掛け合わせるような売却方法がベストです。

ネットの満足度ランキングが参考にならない理由

(オリコンのランキングページより)

オリコンが不動産仲介会社の満足度ランキング(実際の利用者が評価した、オリコン顧客満足度ランキング「不動産仲介 売却のランキング・比較」)を発表していますが、2つの意味で満足できるランキングとはいえません

  • 「自分の物件を売った」たったひとつの経験だけで点数を付けている
  • 良心的に経営している小さな会社は絶対上がってこない

いろんな不動産会社の仲介を体験・比較したクチコミは存在しませんし、大手に偏った情報しか反映されていません。このランキングには、知りたい部分の多くが抜け落ちているのです(注1)。

では結局「よい不動産仲介業者」とは?

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私が考える「よい不動産仲介業者のよさ」は以下のようなものです。

よい不動産業者の条件は、物件と売却プランによって変わってくる

結論から逆算すると「不動産売却を成功させる」という目標を達成させてくれる仲介業者がよい不動産業者です。

しかし、その目標達成ルートが問題です。長く不動産を扱っていると、以下については体感的にわかってきます。

  • 高く売ることと、早く売ることは両立しない(むしろ相反する)
  • 一戸建て、マンション、土地のすべてが得意な不動産業者は少ない
  • 中古住宅の販売と新築住宅の販売でも、得意か不得意かが分かれる
  • 販売力のある会社ほど「囲い込み行為」などの不正を行いやすい
  • 売れ筋物件の短期売却が得意な会社が、任意売却も得意な可能性は低い

どんな物件を売却するのか? すぐ売りたいのか、じっくり売りたいのか? 売却にあたり解決すべき問題はあるか? そういった条件によって「おすすめ不動産仲介会社」は変わってきます

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ですから、私は単純に大手不動産仲介会社や、ネットのランキングだけで「おすすめ不動産会社」を決めている記事は参考にならないと考えています。

この点についてもう少し深掘りするなら、以下の記事もぜひ読んでみてください。

参考【不動産売却の仕組み】自宅を高く売るvs早く売る

参考【防止策あり】不動産の囲い込み行為

どんな物件でもバリバリ売ってくれる、おすすめ仲介会社は存在しないといえます。「この会社に頼めば何でもOK」という、単純な答えは存在しませんが、そのかわり「こうやって仲介会社を探せば効率的」というノウハウなら存在します

おすすめ不動産会社は自分で見つける

不動産を売却する場合、よい不動産会社の選び方は、物件ごとに違ってきます。しかし、前提となるセオリーなら存在します。

  1. なるべく多くの不動産会社とコンタクトして、いい会社を選ぶ
  2. 一般媒介契約で2社か3社の不動産会社に仲介を依頼する
  3. 大手仲介会社と地場の仲介会社を混ぜておく
  4. 農地売却や任意売却などでは、経験豊富な業者を探す

参考【まとめ】一戸建て売却と仲介業者選びのポイント

オンライン一括査定サイトを利用する

私は常々、なるべくメジャーな不動産一括査定サイトを利用して、幅広い不動産業者に査定依頼をかけることをおすすめしています。その中から、2社か3社と仲介契約を結ぶのがベストです。

オンライン査定にはネガティブなクチコミも

オンライン一括査定には、確かにネガティブなクチコミも寄せられています。しかし、査定依頼をするユーザーさんはあまり気にする必要はないと思います。

不動産会社から見ると、オンライン一括査定サイトは「高いお金を払っているのに5社にも6社にも査定依頼が届くから、自社に仲介依頼がまわってこない!」という不満があります。でもそれは、仲介依頼をとれない業者の恨みにすぎません。そういった業者がよく「オンライン一括査定サイトはユーザーの個人情報を売りさばいている」というネガティブコメントを寄せています。

オンライン一括査定に不安がある方は、ぜひ以下の記事も読んでみてください。

参考家の査定がネットでできる!不動産一括査定のデメリットは?

おすすめのオンライン一括査定サイトは?

基本的にはイエイなどの大手オンラインサイトを利用すれば、どこでも構わないと思います。オンライン一括査定を利用する目的は「たくさんの不動産会社から査定書をもらう」ということですから、登録社の多い大手サイトであれば、ある程度どこでも一緒です。

ひとつあげるとすれば、私が不動産会社を立ち上げた時からずっと利用してきたリビンマッチをおすすめします。少なくともずっと利用してきて、問題のないサービスだと知っているからです。

参考不動産売却査定サイト「リビンマッチ」

もしリビンマッチについてクチコミなど詳しい内容が知りたい時は、以下の記事をご参照ください。

参考不動産一括査定サイト「リビンマッチ」のクチコミと利用のポイント

査定依頼をする際に気をつけてほしいこと

他の記事でも解説していますが、オンライン一括査定を利用すると、営業の電話がかかってくることは当然あります。ですが、考えてみてください。

「営業電話ひとつしない人が、あなたの不動産をバリバリ売却してくれるでしょうか?」

一括査定の利用目的は、しっかりと不動産を売却してくれる業者を探すことにあります。ですから、営業電話がかかってきたら「しめたもの」です。

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営業電話がきたらガチャ切りする人もいますが、それでは不動産売却は成功しないと思います。

むしろ営業電話をかけてきた担当者と、しっかり話をしてください。「この人はガンガン営業してくれるだろうか?」「この人は誠実にうちの物件を扱ってくれるだろうか?」「この人は知識が豊富で、困ったら相談に乗ってくれるだろうか?」。

営業マンはそれぞれ個性も、知識の量も、営業力も違います。

その中から、個性が違うけれど力になってくれる「人物」を見極めて、2人か3人の味方を作る。そのためにオンライン査定を利用するのがベストです。

参考【不動産一括査定】デメリットと、それを回避する利用方法

面倒でも、そんな風に考えて売却活動にのぞめるなら、自分だけのおすすめ不動産会社がきっと見つかると思います。

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不動産売却は大変ですが、地道に取り組みましょう!

参考記事

悪徳不動産業者を一覧できるブラックリスト(国交省作成)とクチコミの見方

この記事では、国土交通省ネガティブ情報等検索サイトの見方、ネット上の口コミサイトの評価と見方、実際に会った時に悪徳業者をチェックする方法を解説しています。 もくじ1 悪徳不動産業者のブラックリストがあ ...

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注1……オリコンのランキングが悪いというわけではありません。不動産仲介業がランキングに向いていない、と考えています。

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