不動産活用

土地を買った時・持っている時・売った時の税金【まとめ】

2020年10月29日

この記事でわかること★1分チェック!

土地を買った時の税金
土地を買った時の税金はそこまで高額にならず、また司法書士や仲介業者が計算してくれる物が大半です。気をつけたいのは忘れた頃に納付書が届く不動産取得税住宅ローン控除で戻ってくるお金がある点も注意したいポイントです。
土地を持っている時の税金
基本的には固定資産税と、地域によってかかってくる都市計画税に注意しておけばOKです。市町村から納付書が届きます。
土地を売った時の税金
売却時に、もし利益が出たら譲渡所得税がかかります。これはかなり大きな額になる場合があり、注意が必要です。3000万円控除などの特例は注意したいポイントです。

この記事では不動産を買ったり、持っていたり、売却した時にかかる税金を「土地」に着目してまとめました。

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建物(一戸建てやマンション)にも言及したかったのですが、長くなりすぎるので別記事にしますが、関連する物には一部触れています

とくに金額が大きくなるのは、売却して利益が出た時の「譲渡所得税」。それに比べて金額はたいしたことがないのにダメージが大きいのが「不動産取得税」です。不動産取得税は、売買が終わって半年くらいたった頃、書類が送られてきます。毎回忘れているので、納付書が届いて驚いてしまいます。

その他にもたくさんの税金と、申告したらメリットがある減税措置があります。

土地を買った時の税金

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土地を「買った時」の税金は、地味にチマチマと取られる感じです。金額が一番大きいのは(時と場合によりますが)不動産取得税です。
契約書を交わすとき印紙税国税
決済・登記の時登録免許税国税
取得後に納付不動産取得税地方税

印紙税

不動産を売買する時の契約書には印紙を貼る必要があります(契約額が1万円未満の場合は免税されるので、貼らなくてもかまいません)。平成26年4月1日から令和4年3月31日までに作成される不動産の売買契約書については税額が軽減されており、以下の表のようになります。

契約金額本則税率軽減税率
1万円を超え10万円以下のもの200円200円
10万円を超え50万円以下のもの400円200円
50万円を超え100万円以下のもの1千円500円
100万円を超え500万円以下のもの2千円1千円
500万円を超え1千万円以下のもの1万円5千円
1千万円を超え5千万円以下のもの2万円1万円
5千万円を超え1億円以下のもの6万円3万円
1億円を超え5億円以下のもの10万円6万円
5億円を超え10億円以下のもの20万円16万円
10億円を超え50億円以下のもの40万円32万円
50億円を超えるもの60万円48万円

登録免許税

登記を申請する時に印紙を貼付して納める税金です。通常は司法書士さんの請求書に含まれており(明細を見ると「登録免許税」という項目があります)、意識せずに納税している事が多いと思います。

また、住宅ローンなどを借りて購入する場合には、不動産に銀行(保証会社)の抵当権を設定しますが、その抵当権設定登記についても登録免許税がかかります。

税額は、以下のように計算します。

不動産の価額(固定資産税評価額) × 税率 = 税額

固定資産税評価額は、毎年春に送られてくる固定資産税の納付書にも記載されています。手元になければ市町村役場で、固定資産税評価証明書か、固定資産税公課証明書を発行してもらいます。おすすめは、税額も記載されている公課証明書の方です。

所有権移転登記について、登録免許税の税率(本則)は、以下の表の通りです。

 税率
相続・合併0.4%
遺贈・贈与2%
売買等2%

住宅用の家屋については軽減措置があります。一定の要件を満たす新築・中古住宅の場合は所有権の移転登記の税率が0.3%、抵当権設定登記の税率が(債権額の)0.1%になります。

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一般的には、登録免許税の税額を自分で計算することはありません。司法書士さんが計算してくれますし、あらかじめ知りたい場合は不動産業者に依頼すると調べてもらえます。

不動産取得税

不動産を取得した時にかかる税金が不動産取得税です。購入した時はもちろん、交換により取得した時や、贈与により取得した時にも課税されますが、相続により取得した場合は課税されません。

不動産取得税は、以下のように計算します。

不動産の価額(固定資産税評価額) × 税率 = 税額

税率の本則は4%ですが、令和3年3月31日まで、住宅関係の土地・建物については3%に軽減されています。

住宅用土地の税額の軽減

上記の税率にかかわらず、一定の要件を満たす住宅用土地の場合に次のいずれか多い額になる、という軽減措置があります。

  1. 45,000円
  2. 土地1㎡の表価格×1/2×住宅の床面積の2倍(ただし200㎡まで)×3/1000
上記軽減措置の要件

以下の要件に合致すれば軽減されます。

新築住宅床面積が50㎡以上240㎡以下であること(戸建て以外の賃貸住宅の場合は40㎡以上)
中古住宅50㎡以上240㎡以下

また、建物についても不動産取得税が軽減されます。新築住宅の場合は、評価額が1200万円までなら課税されず、1200万円を超える場合は、1200万円を超える部分のみが課税対象となります。

中古住宅の場合は昭和57年1月1日以降に建てられたか、新耐震基準に適合する場合に限りますが、最大で1200万円の控除があります。築年が古くなると控除額は減っていきます。

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不動産取得税の納付書は、不動産を入手してから半年くらいたって送られてきます。すっかり忘れていた頃に届く感じです。

住宅ローン控除もお忘れなく

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「土地についての税金」というテーマから少し外れますが、「住宅ローン控除」は避けて通れないので、ここで概要を解説します。

住宅ローン控除とは、個人が住宅を購入(建築、新築・中古の購入)したり、住んでいる住宅の増改築をした場合に、一定期間、所得税から減額(控除)される制度です。住宅ローンを10年以上借りている場合に摘要されます。

住宅ローン控除はかなり大きい

住宅ローン控除の効果は、年収や借入の条件などによって大幅に変わってくるので、簡単にまとめることはできません。しかし、おおよその目安として次のように考えられます。

年収500~600万円の人が3000万円の借入をして住宅を買った場合=10年で300万円前後

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私もサラリーマン時代の年末調整で30万円以上返ってきました。「ボーナスがもう一回ある!」みたいな感覚だったのを覚えています。

ここで詳しく書いてしまうと記事の趣旨を外れるため、詳細な計算方法は国税庁のサイトで確認してみてください。

参考住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)

住宅ローン控除が受けられる住宅の要件

以下の要件を満たしている住宅に限り、住宅ローン控除を受けることができます。中古住宅の場合、チェックポイントは「新耐震基準」です。

新築住宅①令和3年12月31日までに入居すること。
②工事完了後6か月以内に入居すること。
③床面積が50㎡以上であること。
④床面積の半分以上が居住用であること(店舗併用等も可)。
中古住宅①新築の場合の①~④に該当すること。
②建築されてから20年(耐火建築物は25年)または、新耐震基準に適合することが証明された物または、既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入しているもの。
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新耐震基準に適合しない古い住宅でも、購入してから入居までの間に耐震改修工事を行えば、住宅ローン控除の対象となる場合があります。
購入後に耐震改修工事を行うには?

築20年超の建物であっても、指定確認検査機関や登録住宅性能評価機関に依頼し、「新耐震基準適合証明書」を取得することで、住宅ローン控除の対象となります。

新耐震基準に適合しない中古住宅を購入した場合、①当該不動産の引き渡し前に「耐震改修工事を行います」という申請をして、②引き渡し後、入居までの間に耐震工事を行えば、住宅ローン控除の対象となります。

耐震補強工事については、さまざまな市町村の想定している相場観として「100~150万円がボリュームゾーン」と考えられます。市町村によっては手厚い保護もありますので、以下の2つの記事を参照してみてください。

参考耐震補強を安くする工法が充実。0円で施工できる可能性も

参考火災保険と自治体補助でリフォーム代を150万円安くする

現在、新型コロナウィルス流行の影響で、住宅ローン控除の適用要件の弾力化、という措置がとられています。住宅ローンの控除期間を13年とする措置や、入居時期の制限の緩和などがあります。

参考住宅ローン減税の適用要件が弾力化されます! ~新型コロナウイルス感染症の影響で期限内に入居できない方へ~

土地を持っている時の税金

土地を所有している時の税金には、以下の表のようなものがあります。ただし、特別土地保有税と地価税については、現在課税が停止されています。そのため、この記事では触れていません。

固定資産税毎年1月1日時点の所有者に課税される市区町村税
都市計画税都市計画法の市街化区域内の不動産所有者に課税される
特別土地保有税当分の間課税停止中のため省略
地価税当分の間課税停止中のため省略

固定資産税

固定資産税は土地や家屋を持っていると課税されます。毎年1月1日にその不動産を所有している人が、市町村に備え付けられた「固定資産課税台帳」に登録され、その人に課税されます。

固定資産税の額は、以下の算式で計算します。

固定資産税評価額 × 税率 = 税額

標準となる税率は1.4%です。

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税率は市町村によって若干異なる場合がありますので、調べたい不動産のある市町村役場で確認してください。

意外と大きい「住宅用地の軽減措置」

ざっくりいうと、専用住宅(または床面積の1/4以上が住宅の併用住宅)の、建物床面積の10倍までの面積の土地について、税金の額が1/3または1/6になる特例措置です。

小規模住宅用地住宅の敷地であり住宅1戸について200㎡までの部分税額を1/6に軽減
一般住宅用地上記を超えて、家屋床面積の10倍までの面積の部分税額を1/3に軽減
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軽減措置は市町村役場が自動的に計算してくれていますので、通常意識する必要はあまりありません。しかし、たまに市町村が間違えて課税してしまい、新聞などで報道されています。一度は税額を確認してみてもよいかもしれないですね。

土地を売った時の税金

土地を売った場合の税金は、売って得た「儲け」に対して課税されます。それを「譲渡所得税」といいます。譲渡所得税の計算式は、以下の通りです。

譲渡価格 ー 取得費 ー 譲渡費用 ー 特別控除 = 課税譲渡所得金額

簡単に解説すると、上の式のそれぞれの項目は、以下の表のようなものです。

取得費売却した土地建物の購入価格
購入の際の仲介手数料
売買契約書に貼付した印紙税
登録免許税や登録手数料
不動産取得税
搬入費や据え付け費
建物の取り壊し費用など
譲渡価格その不動産を売却した価格
譲渡費用売却の際の仲介手数料
売却にともなう広告費や測量費
売買契約書に貼付した印紙税
建物等の取り壊し料など
特別控除居住用財産の3000万円控除など

購入した時の契約書や領収証をなくした場合はかなり困ります。取得費が証明できないからです。また、相続した土地などでは、取得費がまったくわからないこともあります。そのような場合、譲渡価格の5%しか控除してもらえません。

長期譲渡か短期譲渡か

譲渡所得税は5年を超えて所有していた不動産を売却する「長期譲渡」か、5年以下しか所有していなかった「短期譲渡」かで、税率が大きく違います。

長期譲渡の税額課税所得金額 × 20%
短期譲渡の税額課税所得金額 × 39%
(いずれも所得税と住民税の合計)

また現在は復興特別所得税として、上記で計算した所得税額の2.1%が別途課税されます。

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長期譲渡の税額はざっくり「儲け」の2割くらいですが、短期譲渡だと約4割になってしまいます。この違いはかなり大きいといえます。

注意したいのは「所有期間5年」の計算の仕方。不動産を売却した年の1月1日において、所有期間が5年を超える場合が長期譲渡と規定されています。

たとえば2020年11月1日に物件を購入したら、2025年11月1日を超えた日……ではありません。「その年の1月1日において所有期間5年を超える」ということですから、2026年1月1日以降が長期譲渡ということになります。

上の図でわかるように、ぴったり5年ではなく、それより少し長い期間が経過してはじめて長期譲渡になります。

居住用財産の特例

不動産を売って儲けが出た場合の譲渡所得税の本則は、上で説明したとおりですが、居住用財産や10年を超えて所有していた不動産の場合は、特例により軽減されます。

3000万円控除居住用財産を譲渡して利益が出た場合、所有年数に関係なく3000万円まで控除されます
所有期間10年超の居住用財産譲渡した年の1月1日において所有期間が10年を超える居住用財産を譲渡した場合税率が軽減されます
特定の居住用財産の買換え特例上記の場合で、居住期間が10年以上の居住用財産を譲渡した場合、課税の繰り延べができます

居住用財産の3000万円控除

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超重要な制度で、家を売る場合は必ず知っておきたいポイントです。

売却した不動産が居住用財産だった場合、譲渡益から3000万円の特別控除が受けられます。つまり、住んでいる家を売却して利益が出たとしても、儲けた金額が3000万円までであれば課税されません。

長期保有や短期保有に関係なく、利用することができる制度です。ただし、3年に1度しか使えません。

居住用財産の3000万円控除についてのさらに詳しい内容は、以下の記事で解説しています。具体的な要件や申請方法、必要書類がわかります。

参考居住用財産の3000万円控除。自宅を売却した時の手続きと必要書類まとめ

所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率

個人の売主が、その不動産を譲渡した年の1月1日時点で10年以上所有していた物件を売却した時に受けられる軽減税率の特例です。3000万円控除と併用できます。

以下の要件があります。

  1. 現に自分が住んでいる
  2. もしくは住まなくなってから3年後の12月31日までに売却した
  3. 上記①②の住宅及びその敷地を売った
  4. 災害によって建物が滅失した後も一定期間利用可能

税額は、まず3000万円控除をして、その残りの部分に対して次のように計算します。

3000万円控除後の譲渡所得のうち6000万円以下の部分の14%
3000万円控除後の譲渡所得のうち6000万円を超える部分の20%

※上記の税率は譲渡所得税と住民税を合わせたものです。

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土地に関連する税制にはさらにさまざまな物があります。1記事ですべて解説すると長くなってしまうので、少しニッチな物はまた別記事にまとめたいと思います。

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