不動産トピック

住宅ローンが払えないとき「任意整理」と「個人再生」どちらを選ぶべき?

2020年10月26日

「任意整理」と「個人再生」とは何?

この記事で解説している「任意整理」と「個人再生」は、どちらも増えすぎた借金を整理するための手続き。できれば自宅を残して整理したいというときに検討する手段です。

しかし、制度の内容は異なりますので、自分に合っている方法を選んでください。

任意整理法律によらず「任意」で金融会社等と交渉する
交渉力のある弁護士さんが見つかればメリットあり
うまくいけば住宅を手放さなくてすむかも?
個人再生法律に定められた手続きで借金を整理して生活をたて直す
債務が5000万円以下などの要件あり
住宅ローン特則を併用してマイホームを守れる可能性あり

取り急ぎどんな弁護士さんに頼めばいいか知りたい、という場合は「どんな法律事務所に相談すべき?」という項目を見てみてください。

任意整理とは何?

任意整理は裁判所が関与することなく、債務者と債権者との話し合いによって行う債務整理です。私的整理という別名もある通り、決まったルールがあるというよりも、債務者側がどのように返済するかを決めて提案し、債権者との合意を目指します。

まず最初にどのような債務(借金)があるか、どんな金融業者から借り入れをしているかをすべて洗い出し、債務の状況を確認します。それを元に、次のような流れで業者との交渉を行い、借金を整理していきます。

HIDE
上の図のように、流れとしては「業者の合意を得る」というための交渉のプロセスです。どのようにして業者を納得させるのかは、やはり経験値の高い、専門の弁護士さんが詳しいといえます。

自分で任意整理に挑戦することも不可能ではありませんが、借り入れをしている金融業者が少ないときに限ると思います。たとえば1~2社くらいの金融業者であれば、がんばれば対応できるかもしれせん。ただしその場合でも、各金融会社への返済条件を平等に設定し、長くても3~5年の分割返済案とするなど、相手が合意しやすい条件を設定してください。

業者はなぜ減額に応じるの?


自己破産されてしまうと貸したお金をほとんど回収できないようなケースでは、業者も任意売却に応じたほうがまだマシと考えるからです。また過払金の返還を考慮すると、争っても意味がない場合も減額に応じてくれます。

任意整理に強い弁護士事務所は?

任意整理の場合は、やはり交渉力を重視して弁護士を選ぶのがベストです。同様の案件を処理した経験が豊富で、借金問題に取り組む姿勢をはっきりさせており、なおかつ交渉力がある弁護士事務所というと、私の知る限りでは弁護士法人イストワール法律事務所があげられます。

消費者金融に勤めていた元従業員を採用し、業者との交渉力を可能な限りあげようと努力しています。同時に、元「多重債務者」という、借金苦の経験者を職員として採用し、クライアントの気持ちも理解しようとしています。ここまで努力している法律事務所なら、任せて安心ではないでしょうか?

弁護士の法律相談は通常30分5000円~1万円ですが、イストワール法律事務所の場合、借金問題の相談は無料で対応しています。

参考弁護士法人イストワール法律事務所……無料相談で話してみるだけでも心にゆとりができます

個人再生とは何?

「個人再生」は「任意整理」と異なり、民事再生法という法律に定められた手続きです。借金の総額が5000万円以下の場合にできる、とされています。注目したいのは、住宅ローンがある場合に、住宅を手放すことなく立て直すことができる点です。

ポイント

住宅ローンがある方は、住宅ローン特則(住宅資金貸付債権に関する特則)を併用して、マイホームを手放すことなく再生できる可能性があります。

個人再生は「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」のふたつに分けられますが、ここではサラリーマンなどが該当する「給与所得者等再生」を例にみていきます。

最低弁済額(最低いくら返すべきか?)

個人再生は「再生計画案」を作るところから始まりますが、「最低これ以上は返してください」という最低弁済額が定められています。

負債最低弁済額
100万円未満負債の全額
100万円~500万円未満100万円
500万円~1500万円未満負債の1/5
1500万円~3000万円未満300万円
3000万円~5000万円未満負債の1/10
給与所得者等再生の最低弁済額

①上記の表の定めか、②借金をしている人(債務者)の可処分所得の2年分か、③債務者の全財産を処分したときに得られる金額のうち、多い金額が最低弁済額となります。

HIDE
「可処分所得」を超ざっくりいうと、給与所得の8割くらいといわれています。給与所得の8割×2年分が、最低限返済しないといけない金額の目安になります。

再生計画案を作るにあたり、その他の制限は?

最長弁済期間といって「いつまでに返済をしなさい」という、期間が定められています。原則として返済計画の認可決定から3年、特別な場合でも5年間で返済しなければいけません。

また、清算価値の保証といって、最低でも自己破産した場合の配当を下回ることはできません。破産手続きがおこなわれると破産者の財産から、お金の貸主である金融機関等に弁済されますが、その額を下回るような計画案は認められない、ということです。

住宅ローン特則でマイホームが守れる?

個人再生のメリットのひとつに数えられるのが「住宅ローン特則」。再生計画の認可により競売ができなくなるので、「住宅ローンの滞納が始まってしまい、自宅が競売にかけられるのが心配」という人は検討してみるとよいと思います。

住宅ローンに関しては、上記の「借金の総額が5000万円」という制限とは別枠ですが、住宅ローン以外の借り入れと違って、減免はしてもらえません。とはいえ、住宅ローン以外の借金について減免を受けつつ、住宅ローンも弁済計画に従って返していく……という方法で、借金を整理できる可能性があります。

ポイント

住宅ローン特則により、自宅が競売にかけられるのをストップしつつ、返済猶予を受けるなどの方法で生活を立て直せる可能性があります。

どんな法律事務所に相談すべき?

任意整理と同じく、借金問題に正面から取り組んでいる法律事務所をおすすめします。個人再生は法律に基づいた手順なのですが、実際には弁護士の経験値も要求されるからです。

また、複数の借入先がある場合には「過払い金があるのでは?」という調査も必要。過払い金の取り戻しについても、借金問題に取り組んでいる法律事務所なら手慣れています。

以下の記事にあげている4つの法律事務所は、いずれも借金問題に正面から取り組んでいます。また、Googleマップのクチコミもすべて3.0以上(評価が高い事務所は4.0)と、クチコミ評価も高く、安心して相談できるといえます。

参考取り立てを止めて、借金問題を解決してくれる弁護士事務所4つ

任意整理と個人再生、どんな人に向いている?

任意整理と個人再生、裁判所を通すか通さないかという大きな違いがありますが、ここまでの説明では「なんとなく似たような効果があるのかな」と思えるかもしれません。しかし、違いもありますので、それぞれどんな人が向いているかを考えてみます。

任意整理が向いている人は?

任意整理は個人再生に比べて、どちらかというと圧縮できる借金の金額が少なめです。あまり大きな額の借金がある場合は、難しいかもしれません。

しかし、裁判所の手続きではないため「家族には内緒で手続きしたい」とか「できるだけ人に知られたくない」という人に向いています。

また、個人再生ではすべての債務を対象にしますが、任意整理の場合「親戚に保証人になってもらっている借金は、迷惑をかけたくないので外して検討したい」といった選択も可能です。

ポイント

任意整理は比較的借金の額が小さく、家族に知られたくない人に向いている。

個人再生が向いている人は?

借金の額を1/5や1/10にできる可能性があること、住宅ローンを別にして5000万円までの借り入れが対象になることなどを考えると、比較的大きなお金を借り入れている人に向いています。

また、自宅が競売にかけられることが心配だったり、給与の差し押さえを受けて困っている人にも向いています。再生手続きが開始すると競売ができなくなりますし、差し押さえの手続きが中止されるからです。

ポイント

個人再生は比較的大きな借金がある人や、自宅の競売が心配な人に向いている。

住宅ローンが返済できない場合のその他の方法は?

以下の記事には、ここで触れた「任意整理」と「個人再生」のほか、「ローンの借り換え」「リスケジュール」「リースバック」「任意売却」「特定調停」「自己破産」といった対策について触れています。

特に、「個人再生に興味があるけれど、自分で直接裁判所に相談してみたい」という人は、「特定調停」について調べてみる価値があると思います。

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