不動産売却

【不動産の囲い込み行為】ケースごとの回避方法

2020年8月11日

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HIDE
不動産の囲い込みにはいくつかのパターンがあります。単純な囲い込み行為から、巧妙な物までいろいろです。

といわれると深刻な問題のように思えますが、囲い込み行為はその類型ごとに対処方法があるので、ご安心ください。不動産の囲い込み行為は基本的に「何も知らない売主をだます」ことにすぎません。知っていれば回避できます。

囲い込み行為って何? という問題は下の記事で解説しています。

参考不動産の囲い込み行為とは? 囲い込みを防止する方法も紹介

パターン別囲い込み回避法

完全に法令違反のものから脱法的なものまで、典型的なパターンごとに、その回避方法をお伝えしていきます。

古典的囲い込み行為

最も古典的なパターンは、専任媒介(専属専任媒介)で仲介依頼を受けた業者が、レインズにも登録せず、他社にも情報を教えないという囲い込み。宅建業法に完全に違反していますから、もし主務官庁にばれたら間違いなくペナルティが科されます。

このパターンの回避方法は?

レインズの売主閲覧画面をチェック!

レインズに登録されているかどうかは、売主が確認できます。西日本レインズなら上のようなボタンがあり、クリックすると下のようなログイン画面が表示されます。

IDとパスワードを入力すると、自分の物件がどう登録されているか見ることができます。ちなみにIDとパスワードは、仲介契約をした不動産業者にいえば教えてもらえます(業者がレインズに登録したときに発行されている)。

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この「IDとパスワードを請求する」というのは結構効き目があります。請求された不動産業者もこういう古典的な囲い込み行為の危険性を自覚しているので、かなり慌てると思います。

参考

レインズとは?
レインズの正式名称は不動産流通機構。国土交通大臣指定のデータベースで、全国の不動産屋が閲覧できる巨大システムです。専任媒介・専属専任媒介で仲介依頼を受けた不動産業者は、その物件をレインズに登録する義務があります。

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「何か怪しいな」と思ったら、「レインズで売主の登録内容確認を見たいんで、IDとパスワードください」と明るく言ってみてください。たぶん、これだけで囲い込まれなくなります。

現在多いパターン

現在多いパターン

レインズに登録しないのはさすがに法律上のリスクが高すぎるので、専任媒介(専属専任媒介)で仲介依頼をもらった場合、レインズに登録はするけれど他社に紹介しないというパターン。これが、おそらく現在主流の囲い込み方です。

レインズに登録したらすべての不動産屋が閲覧できてしまいますが、「それをどうやって囲い込むの?」というと、他社からの物件照会はすべて断ってしまうという乱暴な手段をとります。他社から客付けしたいといわれても「もう商談が入っていますから」とか「申し込みが入りました」といって断るわけです。

このパターンの回避方法は?

一般媒介にして、2社ないし3社に仲介依頼!

一般媒介で2社以上に仲介依頼をしたら、こんな囲い込み方はできません。理由はふたつあります。

たとえばA社とB社に仲介依頼をしたとします。A社が囲い込もうとしても、B社が情報をオープンにしてしまいますから、囲い込む意味がありません。これがひとつめの理由です。

また、A社とB社のどちらか先に契約を成立させた業者しか、仲介手数料をもらえません。そうなるとゆっくり囲い込む余裕がなくなるというのがふたつめの理由です。

さらに、このパターン(専任媒介で仲介契約をとりつつ他社に紹介しない)は、やはり宅建業法に違反しています。なので、リスクを考えるとあまりうまみがなくなってきているような気がします。

そこで一般媒介で囲い込む業者が登場

最近増えているといわれているのが、一般媒介で囲い込むという手口。

一般媒介ですが、契約は当社のみとしてくださいね!
不動産業者A

↑このように釘をさしておく、という手法です。一般媒介だとレインズへの登録義務がないので宅建業法違反にはなりません。それを利用して、よくわかっていない売主に対して「一般媒介契約としますが、他社とは契約しないでください」と言うわけです。

このパターンの回避方法は?

一般媒介にする以上、2社以上と契約を!

一般媒介なのに1社にだけ仲介依頼をするというのは、何もメリットがない契約形態です。複数社に仲介依頼をすることで、情報をよりオープンに流通させることが可能ですから、ぜひ複数社との契約を行ってください

複数社との契約には一括査定サイト利用が便利です。どの査定サイトを利用するか迷った場合は、最大手で登録している業者数が多いリビンマッチかイエイを選んでおいてください。

リビンマッチは、私自身が不動産会社経営者として約10年間利用してきたサービスです。支社も全国にありサポート面でも安心できるため、まずはリビンマッチをおすすめします。

参考リビンマッチ……無料で複数社に査定依頼ができる大手サイト

参考イエイ……こちらも不動産売却一括サイトでは最大手(無料)

ただし、一括査定サイト利用には注意点もありますので、以下の記事もぜひ参照してください。他サイトでは書いていない「査定サイトの裏側」を、実際に利用していた不動産屋目線で解説しています。

参考不動産一括査定サイトのデメリットと、それを回避する利用方法

つまり売主の無知につけ込んでいるだけ

ここまで見てきてわかるとおり、不動産の囲い込み行為は売主の無知につけ込んでいるだけです。売主に知識があれば簡単に防げる手法ばかり。

ですから、この記事を読んだ方が適正に対処すれば、不動産会社は物件を囲い込むことができません。上記の各パターンごとの回避方法を実行してください。

さらに完璧を目指すなら

ここまでで囲い込み行為の被害に遭うことは防げますが、さらに売主の売却チャンスを最大化するには、契約した不動産屋の販売図面(マイソク)をもらっておくとよいと思います。ここにはよく、広告に関するポリシーが書かれています。

実際のマイソクの一部

広告はすべて不可ということもありますし、広告は何でもOKという場合もあります。上の図は「チラシ自社HP可、ポータル不可」なので、比較的まっとうな広告ポリシーです。「athomeやHOME'Sなどのポータルは出さないでほしいが、御社のホームページなどは掲載してOKです」という意味ですね。

つまり「広告が被らないように、しかし広く広告されるように」という所を狙っているので、こういう業者になら任せてよいと思います。

一方「広告すべて不可」という業者については、ちょっとどうかな? と思います。囲い込み行為ではありませんが、情報をあまり外に出さず自社で独占しようとする傾向があるため、クレームをつけてもよいと思います。「他社に対してポータル出広を禁止するのはまだしも、自社サイトくらい掲載させてくださいよ」と伝えれば「この売主さん、わかってるな。手ごわいかも」と思ってもらえます。

囲い込み行為は売主の無知につけ込むもの。手ごわいと思ってもらえればプラスに働きます


囲い込み行為を防止する効果が高い「一般媒介契約」について、さらに深い解説は下の記事を参照してください。

参考プロが自分の不動産を売るなら「一般媒介」を選ぶ。その理由は?

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