不動産活用

火災保険と自治体補助でリフォーム代を150万円安くする

2020年5月26日

この記事でわかること

  • 実は、火災保険(風水害)請求で100万円前後もらえる人が多い
  • 昭和56年以前の木造住宅なら自治体の補助が出る(耐震)
  • リフォームを安くするその他のポイント

リフォームを計画しているということは、お家のどこかに不具合があるはずです。その破損が風水害による場合は火災保険が下りることはご存じでしょうか?

日頃からアパートの大家さんは火災保険をうまく使っています。漏水や風水害による雨樋の破損、外装の破損などには必ず火災保険を利用して、ほとんどコストをかけずに修理します。台風など災害の後は保険が下りやすいことも知っています。

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一般の住宅オーナーさんと違って、アパートのオーナーさんは常日頃から不動産屋と付き合いがあり、プロのアドバイスをもらえるからです。

この記事では住宅の火災保険を利用してリフォーム代を削減する方法と、それに加えて自治体の補助で構造の補強を行う方法を解説します。

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火災保険申請代行会社によれば、築5年以上の一戸建てで、平均100万円の保険金がおりるといわれます。昭和56年以前の建物に限られますが、自治体の耐震改修補助は60~300万円を上限とするケースが多いです。

こういった制度を利用して、リフォーム代をざっくり150万円~200万円程度浮かそうというのがこの記事の目的です。ただし、保険や自治体の補助を利用するには準備期間が必要になります。資金計画を含めて1年くらいは期間がかかることを前提に取り組んでください。

保険請求にかかる時間長くて2~3か月
自治体の耐震補助毎年4月初旬に請求するのがベスト

上記の制限を念頭に置いて、リフォーム計画を立ててください。

風水害補償、漏水補償を忘れていませんか?

普段私たちが「火災保険」と呼んでいる保険は、ほとんどの場合「火災総合保険」や「住まいの保険」といった商品名です。

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つまり、火災以外でも使える、トータルな住まいの保険ということです。

中でもアパートオーナーさんがよく使っているのが、風水害や漏水の保障。リフォームする前にこういった保険金を請求しないと損をしてしまいます。

アパート大家さんは保険をどう活用しているか

仕事がら賃貸アパートや賃貸用の一戸建てを管理することがありました。たとえば「2階から水漏れがあります」といった連絡を受けると、まず保険を使えるかどうかチェックします。

以下は私が業務で対応した、保険摘要での修理の一例です。

事例1アパート1階で2階からの水漏れ発生。保険適用で補修の上、価値アップのための+αの施工も完了(+α部分は大家さんの自費)
事例2収益戸建て住宅で屋根瓦が破損して雨漏り発生。保険適用で雨樋含めて補修。雨樋は業者さんの指摘まで気づかなかった
事例3分譲マンションで天井から水漏れ。数カ月に及ぶ調査の末、外部からの水の侵入につき保険が適用されて大掛かりな補修を完了

アパートや賃貸住宅オーナーさんはこのように日常的に火災保険を利用しているので、火災保険が下りるということを知っています。

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経験上、保険が下りるか下りないかを左右するのは修理に当たった業者さんの知識と経験でした。

業者さんに知識と経験があれば、受け取れる保険金をきちんと請求してくれます

もらえる保険金をもらっていない人が多い

火災保険の加入率は8~9割といわれていますが、その割に保険金を受け取っている人を目にすることはほとんどありません。実は火災以外の風水害等でもらえる保険金を、ほとんどの人が受け取っていないそうです。違法性のある保険請求は避けたいものですが、本来もらえる保険金を請求しないのはかなりもったいないと思います。

ポイント

築5年以上の一戸建ての約7割で、平均100万円ほどの保険が下りるといわれています。

こういった保険の請求には、専門知識が欠かせません。無料で調査をしてアドバイスをくれるサービスがあるので、リフォーム前には一度調査依頼をしておいてください。運営会社の株式会社Fremoはリフォームが本業なので、建物にも詳しいです。また保険金が下りない場合は無料で、下りた場合に成功報酬で料金が発生します。

参考お家の保険相談センター.com……調査は無料ですし、不要なら断ることができます

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一度おりた保険金は、他のリフォームか所に流用することができます。リフォームしてしまうともらえなくなるので、まず保険が下りるかどうかの無料調査をしておいてください。

保険申請できるか所がなくても無料で家を点検できたことになり、リフォームプランを立てるのに役立ちます。また、自動車保険と違って火災保険は、使ったから掛け金が上がるというこありません

このサービスの料金は成功報酬なので、ユーザーが持ち出しになる危険性もありません。

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成功報酬で営業できるくらい、保険金は下ろしやすということでしょう。

リフォーム期間に余裕を持つことが必要

保険を利用してリフォームする場合、保険適用の可否を判断する期間として1~2か月ほどみておく必要があります(経験上それより早いことも多いですが)。

保険調査~請求の流れは次の通りです。

  1. 無料調査の申し込み
  2. 調査対象に該当するかを調べてもらい日程調整
  3. 現地調査(1時間~1時間半)。外部調査のみのケースが大半
  4. 保険請求不可能であればこの時点で終了(費用発生しません)
  5. 保険請求可能な場合は、必要書類作成(無料)
  6. 保険会社の立ち会い調査
  7. 保険金の入金(この時点で成功報酬発生)

保険請求の時間が余計にかかりますので、通常のリフォームより早めに対応をスタートすることをおすすめします。

参考お家の保険相談センター.com……保険が下りなければ無料です

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続いては、自治体の補助で構造を補強してリフォーム代を抑える方法です。

自治体の耐震改修補助を申請する場合、1年単位でスケジュールを考える必要があります。そこで、保険金対応だけでも先行しておくとよいと思います。

昭和56年以前の建物なら自治体の補助を申請

世界でも地震が集中する環太平洋火山帯。そのなかでも、日本はもっとも頻繁に地震が発生する、地震大国といわれています。

そのため、大きな地震の度に住宅の耐震性が議論され、徐々に設計上の耐震基準が見直されてきました。その見直しの中でも、大幅な基準変更が行われたのが昭和56年6月1日の改正です。この時の以降の新耐震基準を「新耐震基準」、この時以前の耐震基準を「旧耐震基準」と読んでいます。

注意したいのは、昭和56年6月以降に建築確認申請が行われたかどうかで、建築確認時の耐震基準が異なること。登記簿で昭和56年以降に新築されたと記入されていたとしても、建築確認の日付を確認しないと安心することはできません。

旧耐震基準の建物は耐震改修工事が必要

旧耐震基準の木造建築は、多くの場合耐震改修が必要といわれています。耐震診断にも耐震改修にも、自治体の補助ができるケースが多いので、リフォーム前にはこの点も調べておく必要があります。

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どうせリフォームするなら絶対に耐震補助はもらうべきです。リフォーム時は耐震補強の最大のチャンスだからです。

では、一般に木造家屋の耐震改修にかかる費用はいくらくらいでしょうか? ケースバイケースなので断定は難しいのですが、一例として東京都耐震ポータルサイトには以下のように書かれています。

耐震改修工事は一般的に150万円以上になります。工事を契約する前に、見積もり書、設計図などで工事内容を確認し、分らないことがある場合は、工事業者に十分な説明を受けましょう。また、知り合いの建築士など信頼できる人に相談をしたり、複数の業者から、工事費の見積もりを取ることをお勧めします。

参考東京都耐震ポータルサイト

最近は耐震改修の工法が多数考案されており、価格も抑えられるようになりました。古い木造建築の耐震改修を専門とする工法の研究が進んでおり、各自治体の資料を見る限り、だいたいどの自治体もボリュームゾーンとしては150万円~200万円くらいの規模を想定しているようです

それでも高額な工事になることは避けられません。そこで、木造家屋の耐震改修については、行政の助成金が出るケースが多く、ご自分の住まわれている市区町村の助成制度を確認しておく必要があります。

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耐震改修の補助申請は、専門知識がなくてもできます。余裕を持って準備すれば自分で申請することが可能です。

補助は市町村によりばらつきあり。要検索ポイントです

地域にもよりますが、最大で300万円程度の補助がでる自治体もあります。ただし市区町村により補助される金額や条件に違いがあり、とくに金額は大幅に違っています。参考までに、一部自治体の条件を抜き出すと下記のようになります。

市区町村補助金の支給条件
東京都中央区工事費用の1/2(限度額300万円)
東京都江東区工事費用の1/2(上限150万)
大阪府阪南市工事費用の80%(上限40万円、所得の低い方は60万円)
愛知県名古屋市耐震改修工事費の4/5以内で、一般改修の場合は一般世帯が最大100万円
福岡県福岡市1戸につき上限90万円 耐震改修工事の46%に相当する額

お金のある自治体とお金のない自治体で、助成される金額が異なっている印象です。

また、助成・補助の対象となる家屋は空き家ではなく、自分で居住している建物である必要があります。そのため相続したが誰も住んでいない空き家などは補助の対象とならず、別の方法で資金を調達する必要が出てきます。

「空き家を購入して住む前に補助をもらう」のは可能

これまで調べてみた自治体では「空き家を買ってリフォームしてから住みたい」というケースでも、耐震診断や耐震改修の補助金対象となっています。

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中古の戸建てを買ってリフォームして住みたい! という場合に、耐震改修の補助を受けることは可能です。

ただし、毎年補助を受けられる枠があり、時期によっては枠が埋まってしまって「来年まで待ってください」と言われることもあります。そうならないためには、4月の新年度スタートを狙って耐震診断・耐震改修の補助を申し込む必要があります。物件購入時期は、もっと前倒しにする必要があります。

1月か2月頃に自治体が「耐震改修」をテーマとした研修会を開催することがあります。補助申請に関しても説明されますので、こういったものには参加した方がよいと思います。

耐震改修を考慮したリフォームのスケジュール

耐震改修補助申請を前提とすると、リフォーム着工前の手続きも多く、工事完了までのスケジュールは長くなります。できるだけ余裕を持って準備をスタートしてください。

保険適用の準備はとにかく早くすませておき、あとは4月の補助申請に向けて準備をします。早めに補助決定の通知をもらいたいので、4月に入ったらすぐ補助申請をしてください。

 保険適用を検討(専門家に相談)
1~2月自治体の耐震補助の講習会に出席
4月耐震診断・耐震改修の補助申込み
 補助確定後耐震診断(資格を持った建築士に依頼)
夏~秋着工
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計画スタートからリフォーム完了までに1年~1年半くらいみておく必要があります。

また、耐震改修補助については以下の記事も参考になります。耐震改修の工法などを解説しています。

参考耐震補強が安くなっている? 市町村の補助も利用価値大

リフォーム費用を安くするその他のポイント

リフォームのコストダウンといえば、分離発注がまず話題に上ります。

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分離発注とは、1件の工務店にすべてを任せるのではなく、大工、設備工事、電気工事、外壁塗装などに工事を分離して発注する方法。しかし、非常にハードルが高く、失敗すると取り返しがつかないことも。

そこで私は、内外ふたつに分離する「ざっくり分離発注」をおすすめしています。詳しくは以下の記事で解説しています。

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