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60万円で買った蔵みたいな建物をどうする?

2020年4月9日

3月3日のエントリーで購入したところまでは報告した、深日漁港近くの「蔵」。本当の蔵ではなく居宅と思われますが、外見がほとんど蔵なので、弊社では「蔵」とよんでいます。Gigazineの倉庫よりはしっかりしていますし、借地じゃなく土地付きです(坪単価は相当安いエリアですが)。

深日の蔵みたいな建物を60万円で購入。どう使う?

先日のエントリーの続きです。 結局指値は通り、100万円の売り出し価格に対して60万円で決着。今回は額も小さいので契約決済になりました。 この時点で大阪府下で最も安い一戸建てのひとつでした(注1)。 ...

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さて、社内でざっくりと利用方法を決めたため、見積もりを依頼するところからスタートしました。新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が出されたため、大工さんとはLINEで打ち合わせ。建物現況は以下の間取りの通りです。

アップライトの事務所として必要なのは1室のみなので、残ったスペースをサイクリスト(自転車旅行)向けの宿泊施設にするプランです。当初より、ちょっと予算をアップする必要が出そうですが、以下のようなプランをを考えました。

外装は蔵っぽいままで、中に入るとアメリカンなガレージ風という作りにしたいため、1階の仕上げはOSBで。OSBの魅力については次のサイトなどで、ぜひ。

RoomCrip mag「エコで安くてかっこいい!万能素材・ OSB合板の男前DIY」

床は店舗用のCF、2階の押し入れは形状を生かしたままカウンターにして、スツールを置いていて団らんできるようにリフォーム。壁はクロス、床は住宅用のCFという作りです。自転車で旅行している人が1階のガレージで愛車のメンテナンスをして、2階のカウンターに座って明日のコースを相談したり、備え付けのツール・ド・フランスのDVDをみて、明日へのモチベーションをアゲたり。そんな自転車野郎御用達の宿を目指します。

食事は出さない素泊まり形式として、その代わりキッチンはちゃんとリフォーム。自炊も可能だし、深日港駅近くのレストランや寿司屋さんを利用することも可能。とりあえず、何にもない深日でリフレッシュしたら、翌日は和歌山方面を走る……といった利用方法を想定しています。深日洲本ライナーが復活したら、淡路島への玄関口としての利用も可能になりそう。

と、まぁ妄想は膨らむわけですが、収支は厳しそうです。

参考までに収支予測を

沖縄かりゆし不動産時代、簡易宿所の運営や宿泊管理も行っていたため、ざっくりと収支を想定することはできます。ただし、沖縄と大阪では宿泊単価も稼働率も異なるため、まずはデータを集めてみましょう。「平成30年度 大阪府宿泊実態に関する調査」を参考にすることにします。旅館やリゾートホテルから簡易宿所、民泊施設まで、合計511件の有効回答を得たアンケート調査です。

このデータからわかるのは、大阪府下の簡易宿所の平均単価。85件の施設の平均が3093円と、割合安いです。おそらくここには西成区釜ヶ崎地域の簡易宿所等も含まれていると思われるため、特区民泊の平均単価の方が実体に近そうです。そちらは3726円。ざっくり4000円くらいの単価設定と考えられます。

では、稼働率はどうでしょうか。割と有名な資料ですが、観光庁の「宿泊旅行統計調査」のうち、平成30年・年間値(速報値)を参照してみます。大阪の簡易宿所の稼働率が高いことは以前から明らかでしたが、この資料でも61.4%と全国第一位です。しかし、この数字はインバウンドが牽引していることが明らかなので、外国人客を除いた日本人観光客数を推定する必要があります。大阪にはアジア(とくに韓国)からの旅行者が多く宿泊しているのですが、そういった人たちがサイクリングするとは考えられません。

そこで参考になるのが、観光庁観光戦略課の資料。「平成30年大阪府宿泊者割合」をみてみると、外国人が37.9%、日本人が62.1%です。おおよそ6割が日本人宿泊客ということになるので、日本人のみをターゲットにした(いやインバウンドの人にもサイクリングしてもらいたいですが)簡易宿所の稼働率は38%程度と推定できます。

定員を3名とし、2名宿泊が最も多いと仮定すると、年間の売り上げは次のように想定されます。 売り上げ

単価宿泊人数年間稼働率年間営業日数年間売上
4000円2名38%365日11,096,000円

年間の売り上げがだいたい110万円くらい。これが本業だったら倒産しそうですが、事務所の余っているスペースを貸し出すと考えるとアリかもしれません。ただし、光熱費やOTAの手数料、ねっぱん!などサイトコントローラーの課金、各種消耗品の補充などを考えると、利益は50~60万円くらいとなりそうです。

ないよりはマシという感じでしょうか。

でも、安い空き家をかって事務所にして、余っているスペースを宿泊施設や飲食店、あるいはその他の店舗などに利用するというのは、資源の有効活用につながりそうな気がします。

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