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「この売物件を賃貸できませんか」は聞く意味がない質問

2019年12月5日

不動産屋をやっていると、意外とよく聞かれる質問がこれ。売買物件のお話を聞きに来られたお客様が「この物件、賃貸で住めませんか?」と尋ねられることがしょっちゅうあります。しかし、たいていの場合「OK」という返答が出る可能性はありません。しょっちゅう聞かれるのに、ほとんど意味のない質問なのです。その背景を考えてみましょう。

なぜその不動産を売るのか?

現在沖縄かりゆし不動産が仲介している売物件の売却理由はおおよそ次の通りです。

  1. 企業の資産売却
  2. 相続の都合による不動産売却
  3. 個人・企業問わずキャピタルゲイン狙いの売却
  4. なんとなく使わない不動産を売る

ざっくり、こんなところでしょう。上記の④以外は、不動産の処分については「売る」一択です。

①の企業の資産売却が決定したら、資金計画上「貸す」に転向することはほとんど考えられないでしょう。②の場合はそもそも売却して換価分割する以外方法がありません。③の場合も最初から売買以外考えていないわけで、「貸してくれませんか」と聞く意味がありません。そう考えると、ほとんどの場合「貸す」という返答が得られることはありません。

なんとなく使わない不動産

確かに「なんとなく使わない不動産」を売却している例はあります。しかし、かなり少数派。そんな「お金持ちが道楽で不動産を売ってみている」的なシチュエーションはまれなわけです。

また、今まで扱った「なんとなく使わないから売る」物件には傾向があります。相場よりけっこう高い値段がついているのです。「最近不動産価格が上がっているらしいから、高く売れるならちょっと売り出してみようか」的な動機で売り出しているわけですから、不動産業者の査定価格とかは無視して、とりあえず高い金額を設定します。もし「賃貸に切り替えませんか?」と尋ねてOKが出たとしても、安く借りられる予感はまったくしません。

最大の理由は不動産屋の都合

しかし、これまで述べた事由よりもさらに重大なのが不動産屋の都合です。考えてみればすぐわかりますが、マンションにしろ一戸建てにしろ、売却した場合の仲介手数料は数十万円から数百万円になります。一方、賃貸になってしまった場合の仲介手数料は、家賃の一ヶ月分。

不動産屋の立場でお客様から「この物件、賃貸で住めませんか?」と尋ねられると、かなりがっくりするわけです。売主さんと交渉をして、非常に可能性の低い賃貸への切り替えを実現したとしても、メリットがまったくありません(というよりデメリットしかないですね)。積極的にお話をまとめようというインセンティブは、まったく働きません。

賃貸で借りたいのなら、最初から賃貸物件を狙うべきだと思います。

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