不動産トピック

台風被害地がハザードマップで指摘されていたエリアと符合

2019年10月26日

NHKのサイトで次のような記事が掲載され、話題になりました。

特に被害が大きかった福島県の阿武隈川など8河川の流域で、浸水したエリアをNHKが分析した結果、そのほとんどが自治体の「ハザードマップ」などで浸水が想定されていたことがわかりました。

詳しい記事はこちら(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191025/k10012148861000.html)で確認できます。

ハザードマップとは何か?

不動産関連の仕事をしている人にはおなじみの、ハザードマップ。意外と一般の人にはなじみがないようで、その点に驚きました。そもそもハザードマップとは何か、というと、国土地理院では次のように説明しています。

自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図。

不動産業者(宅建業者)が確認するのは主に土砂災害系、津波災害系のハザードマップですが、本来、単に「ハザードマップ」というと洪水ハザードマップを指すようです。この点、宅地建物取引業法で規定された重要事項説明書への記入義務は、土砂災害系と津波災害系のみですので、注意が必要です。不動産取引をするときに、重要事項説明を受けて安心していても、意外と洪水の警戒区域内だったりする場合もあるわけです(ただし、ちゃんとした宅建業者であれば、洪水系のハザードマップも確認の上、危険性が判明すれば指摘するはずですが)。

洪水系のハザードマップは、国(国土交通省)や都道府県が作成する、浸水想定区域の情報を基本としているようですが、実際の作成主体は市町村。実は国土交通省も、どの市町村がどのようなハザードマップを作成しているかを完璧には把握していないようで、ハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/index.html)で、市町村に対して情報提供を呼びかけています。

というわけで、全国のハザードマップを集中管理する省庁などはなく、市町村によってその作成方法もまちまちです。ただ、今回のNHKの報道で、ハザードマップの有効性自体は疎明されたと考えてよさそうです。

ハザードマップを見てみよう

すべての市町村が作っているわけではないようですが、それでもかなり多くの自治体がハザードマップを作成し、ウエブなどで公開しています。自分が住む市町村のハザードマップを探す手っ取り早い方法は、以下のサイトで検索すること。

ハザードマップポータルサイト(国土交通省)
https://disaportal.gsi.go.jp/index.html

特に「これから不動産を買う」という人は、それが自宅用の建物であれ収益物件であれ、購入希望エリアのハザードマップは必ず見ておくべきだと思います。その時、まずは洪水系から確認しておくべきです。なぜなら、土砂災害系や津波系の警戒区域については仲介業者が必ず教えてくれますが、洪水系は見落とされる可能性があるからです。

また、できればそれ以外のハザードマップも見ておきましょう。たとえば、沿岸部であれば高潮のハザードマップが公開されているかもしれません。高潮については、エリアによってかなり怖いデータが普通に掲載されていて驚くことがあります。たとえば、那覇市。ざっくりモノレール沿線以西はほぼ浸水し、那覇空港も完全に浸水してしまう予想となっています。そればかりか、高潮は国場川をどんどん遡上し、南風原町津嘉山あたりも一部浸水する可能性があるようです。

我が家がある大阪府阪南市は、市域全体に結構な傾斜があるため、沿岸部以外は無事という予想。そのかわり土砂災害系の警戒区域は点々と存在し、我が家もその端っこにかかっているという立地です。そのため、地滑りなどの警戒警報が出たら、早めに避難所に移動しようと決めています。

そのように、ハザードマップを見ておくことで、災害時にとるべき行動が確認できます。ぜひ一度、お住まいの地域の情報を確認してみてください。

ただしハザードマップがすべてではない

2019年10月29日、沖縄タイムスに「浸水想定区域外で被害 台風21号・大雨」と題する記事が掲載されました。

台風21号と低気圧の影響で関東から東北にかけて降った記録的な大雨による河川の氾濫で、自治体が作成したハザードマップの浸水想定区域外で被害が起きていたことが28日、各自治体への取材で分かった。避難所となっていた公民館や市役所庁舎が浸水しただけでなく、道路で死者も出た。

ハザードマップは最低限必要な情報として目を通しておき、それ以外の情報にも注意する必要がありそうです。今回の大雨を受けて自治体がハザードマップを見直す可能性もあり、各自治体のホームページなどをみておいた用がよいでしょう。

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